契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
「お前、ひとりでどこ行くんだよ」

訝し気な顔で私を覗き込むのは、北川だ。

「…なんか飲み足りないなーって思って」

「じゃあ俺も付き合うよ。
お前を酔っ払いのオッサン集団の中にひとりにしとくのは危ないからな」

北川は飲み屋街に目を遣り、私もその方向を見た。

確かに酔っ払いで溢れているけど…

「そんな心配しなくてもいいのに」

「一応俺幹事だぞ?
お前に何かあったら先生に顔向けできない」

北川の言葉にとりあえず納得して、私たちは飲み屋街へ戻った。

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