契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
私を跨いで上に乗り、私の頭の両わきに肘をついて、乱れた髪を梳くようにどかして頬に触れる。

窓の外の月明りが微かに悠さんの表情を照らす。

愛おしそうに私を見つめる悠さんに、私はまた涙が溢れそうになる。

「ずっと凛が欲しかった」

私の身体中に口づけの雨を降らせ、合図のように一度頬にキスをして、壊れそうなくらいきつく私を抱きしめた。

鼓動と体温が溶け合って、もう私たちの間には何の隔たりもない。

苦し気な吐息を小さく漏らしながら、悠さんは私の耳元で囁く。

「…もう、堂々と言葉にしていいんだよな」

「え?」

「愛してるよ、凛」

「…私も、悠さんを愛してます」

全身で悠さんの体温を感じながら、その背中にしっかりとしがみついて、悠さんに囁いた。

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