契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
翌日、実家の母に電話をかけた。
もちろん母は『そんなの相手方に失礼よ!』ととても怒ったけど、お見合いはもう数日後に控えていたんだから当然だ。
だけど、結婚しようと思っている相手が他にいて、それが医師であることを告げたらコロッと態度が変わった。
早速その週末、風間先生は長野にある私の実家に挨拶に出向いてくれた。
父は私が小学生のときに癌で亡くなっていて、だだっ広い一軒家に母がひとりで住んでいる。
寂しい思いをしているんじゃないかと思いきや、本人はそれを満喫しているらしく、よく友人を招いてお茶会をしているらしい。
通された和室からは庭の池の水音が聞こえ、それが私の緊張感を煽っていくけど、先生はこんなときでも涼しげな顔をしている。
「先生、凛のこと末永くお願いしますねっ」
お母さんはお茶をテーブルに置きながら、こちらが話を切り出す前に声を弾ませた。
「…は?お母さん?」
拍子抜けだ。そんなに簡単に一人娘を渡していいの?
きっと相手が医師だからという理由だけじゃなく、実際に会ってみて先生の容姿にメロメロになってしまったからだろう。
「あと三十歳若かったら……」
なんて仏壇の前で本気で言うお母さん。お父さんが不憫でならない。
もちろん母は『そんなの相手方に失礼よ!』ととても怒ったけど、お見合いはもう数日後に控えていたんだから当然だ。
だけど、結婚しようと思っている相手が他にいて、それが医師であることを告げたらコロッと態度が変わった。
早速その週末、風間先生は長野にある私の実家に挨拶に出向いてくれた。
父は私が小学生のときに癌で亡くなっていて、だだっ広い一軒家に母がひとりで住んでいる。
寂しい思いをしているんじゃないかと思いきや、本人はそれを満喫しているらしく、よく友人を招いてお茶会をしているらしい。
通された和室からは庭の池の水音が聞こえ、それが私の緊張感を煽っていくけど、先生はこんなときでも涼しげな顔をしている。
「先生、凛のこと末永くお願いしますねっ」
お母さんはお茶をテーブルに置きながら、こちらが話を切り出す前に声を弾ませた。
「…は?お母さん?」
拍子抜けだ。そんなに簡単に一人娘を渡していいの?
きっと相手が医師だからという理由だけじゃなく、実際に会ってみて先生の容姿にメロメロになってしまったからだろう。
「あと三十歳若かったら……」
なんて仏壇の前で本気で言うお母さん。お父さんが不憫でならない。