契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
「戻りました」

「お疲れさまでしたー」

栄養課には私を含め管理栄養士が六人いる。

事務室内は狭いけど、日中は席を外す栄養士も多くて閑散としている。

「どうだった?6Aの福原さん」

狭い通路の椅子をかき分けながら、心配そうにやって来たのは、敏腕女性課長の磯谷さんだ。

「やっぱり七分粥じゃダメみたいです。ご本人はどんどんやわらかい食事に変えられていくのが不満みたいですけどね」

「そう……出してもあまり食べてないみたいだしねえ。やっぱり主治医に相談してみたほうがよさそうね」

「はい。あとで医局に行ってきます」

磯谷課長はとても気さくで優しい人で、おかげでここはとても雰囲気がいい。

六人で回すには忙しいけど、みんなで助け合って仕事をしている。


< 4 / 175 >

この作品をシェア

pagetop