契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
「…凛の言う通り、ストーカー被害のほうでも動いてくれそうだ。
だけど、二度とこんなことはするな」

「よかった。もう引っ越しとか考えなくても大丈夫そうですね」

「だからっ」

悠さんはまた大声を出したけど、そのあとの言葉は続かず、ため息を吐きながら控えめに私を抱きしめた。

「警察に話を聞いたとき血の気が引いたよ。
頼むから無茶はしないでくれ。
凛になにかあったら……」

悠さんのかすれるような声はそこで途切れた。

…良かれと思ったけど、悠さんに余計な心配をかけてしまったのかな…

「ごめんなさい、悠さん…」

「…こうしてると痛いか?」

「いえ、ほんとに小さな傷なので」

悠さんの腕は少しきつくなったけど、なるべくお腹に当たらないように気を遣ってくれてるんだろう。

「ありがとう、凛。キスは遠慮なくするからそのつもりで」

「えっ」

懲りもせずまた動揺する私にクスリと微笑み、悠さんはそっと唇を重ねた。

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