ブラックサンタクロース


「ジンさんがわたしに合わせられなくっても。わたしが、ジンさんに合わせることならできます」

「なにを」

「食事」


気づいたの。

わたしがジンさんと同じ『食事』をすれば、ジンさんを心苦しくせずに済むなぁって。


「一緒に同じもの。たべます」
「……そういうこと言うな」


ジンさんは、
わたしを『普通』から遠ざけたくないみたい。


だけどわたしは、
『普通』でいることなんて希望していない。


ジンさん色に染められてもいい。


むしろ、染められたい――。

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