ブラックサンタクロース
『普通』や『安全』なんて求めていない。
欲しいのは、昔も今もジンさん。
そのままのジンさんだよ。
わたしはもう、あなたにしか満たされない構造になっている。
「もしもジンさんが、わたしとおんなじ気持ちでいてくれるなら。わたし達が離れる理由なんてひとつもない」
「……そうか」
やっとジンさんが目を合わせてくれる。
「降参だ。もう突き放すようなことは言わない」
それじゃダメです。
それだけじゃ、イヤです。
「……てください」
「!」
「求めてください」