ブラックサンタクロース


莉音の住んでいる施設の近くの木にとまって、窓から見える莉音を観察してきた。


莉音の通っている学校のグラウンドが見えるビルの屋上から、眺めたりもした。(俺の視力はとてもいい)


そんな時間が嫌いじゃなかった。

むしろ、そうしているのが好きだ。


今年はどういうわけか

クリスマスに街に繰り出した、莉音。


……あとをつけることにした。


あまり外出しないアイツが珍しいこともあるなと。

どこになにをしに行くのだろうかと興味がわいた。


そんなとき、


『またストーカーやってんの?』


――――突然、アイツがやってきた。

< 51 / 214 >

この作品をシェア

pagetop