ブラックサンタクロース
*
部屋のベッドにダイブして
今日の出来事を振り返り、夢だったんじゃないかという気分に浸る。
「……夢じゃ、ない」
手の甲にマジックで書かれた数字。
それはサンタさんの電話番号だ。
頭には、帽子を被せられた。
……黒いサンタ帽。
『お前が被ってろ』だってさ。
「せっかくサンタさんの為に用意してたのに」
わたしが被ってどうするんだろう。
だけど、会えた。
本当に、また、会えた。
あの伝説は、間違ってはいなかった。