いとしい君に、一途な求婚~次期社長の甘い囁き~
情熱に戸惑って
一夜明けて──。
私は目覚めてからの大半を、ベッドの上に寝転がって過ごしていた。
昨日のいち君との再会が頭を離れない。
『週に一度デートをして、俺の本気を確かめてもらいたいんだ。 努力するから、君も少しだけ俺のために協力してくれると嬉しいんだけど』
どうかな、と頼まれて、私が仕方なく承諾すれば、いち君はふわりと嬉しそうに笑った。
甘く、心をとろけさせるような笑みに、否応なしに胸がときめいて、同時に懐かしさがこみ上げたのを思い出す。
そういえば、この笑顔が好きだったな、と。