いとしい君に、一途な求婚~次期社長の甘い囁き~
Dear 真山沙優
君がこれを読む時、君は何歳になっているかな。
俺は、ちゃんと君の隣に戻れているかな?
突然、転校することになって、沙優ちゃんとも連絡がつかないようにしてごめん。
実は、俺には許嫁がいます。
小学校に上がった頃に、父に決められた許嫁です。
会ったこともない子だけど、俺はその子と結婚しなければならない。
でも、嫌なんだ。
俺は沙優ちゃんのことが好きだから、父に断りたいと願った。
最初は断られたけど、諦めないで何度も交渉したら、父はこう言いました。
『許嫁との結婚を蹴るなら覚悟を見せなさい』
それは、君と会うのをやめること。
転校をし、君だけでなく友人全てを捨て、父の息子に相応しい教養を身につけること、と。
それができないのなら諦めろと言われて、俺は承諾しました。
この約束も、父の許しが出るまでは君や他の誰かに話してはいけないことになっています。
俺は君を信用しているから、話しても大丈夫だと思う。
でも、俺はのワガママや家の都合で振り回したくないから、話さないことに決めました。
きっと、俺は君を傷つけたはずだ。
恨まれても仕方ないと思う。
だけど、頑張るから、必ず迎えに行くから。
再会できたその時、沙優ちゃん、どうか俺のお嫁さんになってください。
From 東條一