いとしい君に、一途な求婚~次期社長の甘い囁き~
空白のケア
悔しい。
彼がハンドルをにぎり運転する姿を助手席から盗み見て、密かに唇を尖らせる。
本日、二回目となるデートという名の結婚プレゼンテーションは、遊園地で行われることになった。
迎えに行くよと言われて、約束の時間にアパートの外で待っていた私の前に現れたのは、丸く愛嬌のあるヘッドランプが印象的な白いオープンスポーツカー。
ルーフは閉じているけど、運転席にはいち君が乗っていて、こちらに軽く手を振った。