12月、想いは叶わないかもしれない。

「え〜、めっちゃいそうなのに!」


わたしはそんなことどうでもよくてなんで煌陽が急に教室を出ていったのか気になった。

いつもの煌陽なら人の恋バナが大好きだから聞くはずなのになんで。


「はい!じゃあ俺質問!」


クラス委員の波多野 紫音(はたの しおん)がゆった。


「元カレは?」

「んー」


朝比奈さんは考えた。

え、もしかして元カレいたことない系?

こんな美人なのに?


「いたよ、2人」

「2人だけ?」

「うん」


意外だった。

わたしはてっきり朝比奈さんには10人ぐらい元カレがいるのかと思った。


「ひとりと5年付き合ってたから」


と、名残惜しそうに朝比奈さんは答えた。


「なんで別れたの?」

「んー、あたしの自己中な事情でね」

「そーなんだ、、、」


なんだか空気が悪くなったから話題を変えようと波多野が言った。


「なんでこの時期に転校してきたの?」
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