昼の雨
高校1年生の秋、大部屋の客間に呼び出された。理由は部屋に行くまで誰も教えてはくれなかった。
無愛想に部屋の前まで着くと、
「楓様、中に入ればわかりますよ。いよいよですね。」
と笑顔でお手伝いさんが言う。
いよいよ…?
「ありがとうございます。」
笑顔で交わす。

まぁいい。
どうせろくなことを言われない。適当に対応しよう。
「ふぅ……」
意を決して襖を開ける。
「失礼します。お待たせして………」
目を開けば同じクラスの女の子、茅野結華とその母親がそこにはいた。
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