昼の雨
少し落ち着いてから本題を切り出す。
「それで、お話とは。」
お互いの親は、そうだったと言わんばかりに顔を見合わせ、笑顔になる。
そして、
「再婚しようと思うんだ。」
「え……?」
今日2度目の驚きだった。
反射的に目の前にいる結華を見る。
彼女はいつの間にか、また俯いていた。
「お前はどう思う。再婚について。」
僕は黙ってしまう。突然の出来事に頭がついていかない。
「僕は、父さんが幸せなら、いいです……。でも、茅野さんは、いいんですか…………?」
僕は尋ねる。結華に向かって、問う。だが、
「えぇ。私は構わないわ。だって、裕一郎さんのことを、愛しているもの。」
違う。お前じゃない。
「私達はお互い……」
「結華…。結華さんは、いいの…?」
彼女は俯いたまま。
「いいのよ、この子は…。楓くんも知ってるでしょう。この子、声が出な……」
言葉を遮る。
「それは、関係ないと思います…。」
何故かムキになってしまう。
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