大好きな君へ。猫との日記を渡します。
「……え?どういうこと?」






彼方が焦ったように言う。







「今さら引き止めても無駄だよ。」






もう…嫌なんだ。こんな世界。






「私はもう覚悟を決めたの。」





人生の光は瑠璃と彼方だけだった。






「2人には言っておくね。」






私はその光を自ら消し、闇へ堕ちようと思っている最低な人だ。







「今日の5時に、思い出の場所。ニロを見つけた秘密基地。そこの崖から飛び降りる。」









親からの期待も裏切り、親友からの救いの手を払い除けた。私は、私で生きていく。誰にも染められない。
誰にも必要とされない人間ならどう生きて死のうが関係ないことだから。
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