恩返しは溺甘同居で!?~ハプニングにご注意を!!
その音が鳴ってすぐ、私の上の修平さんが私に体重を預けるようにのしかかった。
「修平さん!?」
「……は~~」
深い溜息をついた彼が、私の胸の上から目だけでこちらを見上げる。
「なんか、この展開、前もあったね。」
「そ、そうだっけ?」
同居し始めたばかりの、ピザのデリバリーのことだとすぐに分かったけれど、知らないふりをする。
「ま、いいけど。」
拗ねた口調の彼が私から体を離して起き上がった。そのまま、入口の扉の方に歩き出そうとしたところで、私の方を振り向いた。
「ルームサービス食べたら、一緒にお風呂に入ろう。それでチャラにするよ。」
意地悪そうな瞳でニヤッと笑った彼は、ベッドに私を遺してルームサービスを受け取りに出た。
『チャラ』って……!?
突然の彼の要望をゆっくりと理解した私は、赤くなった顔をすぐに青くして、しばらくベッドから起き上がることが出来なかった。