Pretend♡lover
「かなちゃん!!」
昼休みになり、ガヤガヤし始めた教室で梓は隣の奏に声をかけた。
「どうしたの?ご飯食べようか!」
「あのさっ!ありがとう!最初気づかなかったんだけど、わたしのために推薦してくれたんだよね?」
「あー!当たり前じゃん!委員会ってさ、距離が縮まる行事だと思うの。だからこれはすごくチャンスだよ!?頑張って!」
「うん!!ありがとう!」
「良かったなー。で、それよりも大事な話があるんだけど。お前、何普通に恋人ごっこのこと言おうとしてんだよ。」
隣から会話に入ってきたのは少し怒り気味の裕太郎だった。
「ん!?!?ちょっと待って!どういう事???え、こいびと…!?あなたたち。いつの間に進展!?」
「あー!!ちょっ!!待って!!そっか。青木にもちゃんと説明しないとだな。」
何も聞かされていない奏は、ただただビックリして二人の顔を交互に見ている。
「と、とりあえずご飯を食べながら詳しく聞くわ。詳しくね。」
3人はお弁当を持って校舎裏の庭にある木陰で会議を始めた。