Pretend♡lover
コンコン
コンコン
「うぅ〜ん…」
夜中の1時になるころ、部屋の窓が叩かれる音がした。
「なに……??」
カーテンを開けると裕太郎がいた。
裕太郎の家は梓の家と隣で、ベランダから行き来できる近さだった。
「よ。」
「どうしたのよ…。今何時?」
「1時だけど。なんか、わからないけど来ちゃった。」
「1時!?わからないけど来たって何よ…眠いのに。」
幸せ気分で安眠していた梓は少し不機嫌だった。
「今日どんな会話したの?」
「ん…?だれと…?」
「藤原。」
「藤原くんね…、、。なんか…すごい優しかった。出会った時のこと覚えててくれたし…。眠い。」
「それだけ?」
「え?それだけ…?かな?…眠くておもいだせない…。」
「わかった。それなら…うーん。わかった。
ごめんな起こして」
裕太郎が腑に落ちない気持ちを我慢して沈めてごめんと言った時にはもう梓は寝ていた。
「はぁ。…あれ!?こいつ宿題やったのか??」
梓のノートを確認するが、宿題は手をつけていなかった。
幸せモードに入っていて忘れていたようだ。
「ったく…。しょーがねえな。」