Smile Days〜繋ぐ恋のバトン〜
「あ、そう言えば!その転校生ちょっと功太君に似てた」

功太という人物の名前を聞いて、蒼太から笑顔が消えた

「蒼空、大丈夫か?」

蒼太が心配そうに私の顔を覗く

「大丈夫よ。ご飯食べたから行くね。」

後ろから待ってという声がしたが、聞こえないフリして私はある場所へ向かった

私にとって唯一落ち着く場所

それは、水の中だ

私は制服を脱いで、プールに入る

水着は家からきてきた

水の中に入ると何もかも忘れれる気がする

毎日お昼休みだけ、私はプールに入る許可を得ている

水泳部の顧問の先生は私のことをよく理解してくれていて、いつでも水泳部に戻ってきてもいいようにしてくれている

私は競泳をやめた

戻るつもりはない

でも、泳ぐのは好き

水が好き

でも、あの人がいなければ泳ぐ意味がない

だから、競泳はやらない
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