例えば、XXとか。

利香とファミレスで定番のハンバーグステーキを注文。

ドリングバーで利香が私の分も入れてくれて話は私の事に。



「 同棲の彼とはどう?嫌いから好きに変わったんでしょ 」

「 知ってる口ぶりだね、菜月はお喋りだから…… けど、変わったよ 」

「 あの彩膳のイケメン彼氏で禁断の恋…… 」

「 禁断って、やめてよ、お願い…… 」



禁断と言われたら茨の道を行く激しい恋のイメージ。

でもそれは… 現実離れしている。


私のこの気持ちは現実、目を背けられない現実の恋。



「 はぁ~……… 」

「 ちょっと伊織、今のため息はあんたがつくべきじゃないでしょ? ため息は私のためにあるんだから 」



え、また何を……



「 伊織が幸せなのは嬉しいよ、素直にね。
半面悔しくてどうしてくれようかってのもあるけど、禁断の恋には敵わないわ、ほんと 」



だから、何を言い出すの……



「 なんで私には恋が来ないのー!」

「 利香…… ねぇ私の場合はちょっと特殊だっただけだから、たまたま偶然、運命のイタズラ的なね… 」

「 だから何!私には偶然の欠片もないの、わかる? 禁断の恋くらいでビクビクしてどうすんのよ、ムカツク 」



あ~ 完全にひねくれた。

利香は綺麗なのになぁ……




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