例えば、XXとか。

気にせずにはいられない現実は常に今。



「 伊織、笑えっ 」

「 いた、いたた… 」



頬をつねられ、碧斗は笑う。

優しく意地悪な笑みを見せてくれる。

神社へ向かう中、当然渋滞にハマる。

運転には神経使うもので、碧斗は少しイライラし始めていた。



「 あー、うぜぇ 動けっつの 」



口悪……

確かにずっと動かないけど、道変えたらよけいハマりそうだもんね。



「 しりとりする?」

「 ガキか!するか、んなもん 」

「 あ、“ん”がついた!碧斗の負け 」

「 はあ!? 」



負けと言われてカチンときたのか、碧斗はしりとりすると言い出したが、途中つまらんと言いやめた。

碧斗のイライラを和らげるために、何かとしてみる。


窓を全開にしてみたり……



「 寒い!」



ラジオをカチカチむやみに変えてみたり……



「 触んな!」



結局、私は碧斗を見ることにした。

時にお茶目に、睨んだり、変顔したり……



「 わかった、やめろ。っとに、可愛いな 」



最後は私がドキドキとさせられた。

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