例えば、XXとか。
そうしているうち時間は過ぎ、渋滞も流れが良くなり無事に着く。
通りにも溢れる参拝客。
そこへ碧斗と二人行く。
突然、碧斗が私の顔を見て言った。
「 着物、あれば良かったな 」
「 着物? 似合うから見たら鼻血出ちゃうよ 」
「 鼻血? 馬子にも衣装的だろ、美人なら見慣れてるし 」
な、ムカつく!
どうせ美人じゃないしっ
ただ女ってだけだし!
「 拗ねんな、それと離れんな 」
「 離さないでくれればいいよ?」
「 どの口が言ってんだよ、ほら手、繋いでやる 」
繋いでやるって…… まぁ、いいけど。
やった!
嬉しくて碧斗の出された手をしっかりと握る。
碧斗の目に私は妹として写っていない。
ずっと、そうであってほしい。
「 知ってるか、この神社の神様は女なんだぞ、だから恋人達は妬かれるんだと 」
「 それってまさか… 別れるとか言わないよね?」
「 俺ら付き合ってたっけ?」
「 え、何言って…… もう!」
笑う碧斗にからかわれたと怒る私。
神様は観ている。
だから、後の私たちにヒビが入ってくる……