例えば、XXとか。

そうしているうち時間は過ぎ、渋滞も流れが良くなり無事に着く。

通りにも溢れる参拝客。

そこへ碧斗と二人行く。

突然、碧斗が私の顔を見て言った。



「 着物、あれば良かったな 」

「 着物? 似合うから見たら鼻血出ちゃうよ 」

「 鼻血? 馬子にも衣装的だろ、美人なら見慣れてるし 」



な、ムカつく!

どうせ美人じゃないしっ

ただ女ってだけだし!



「 拗ねんな、それと離れんな 」

「 離さないでくれればいいよ?」

「 どの口が言ってんだよ、ほら手、繋いでやる 」




繋いでやるって…… まぁ、いいけど。

やった!


嬉しくて碧斗の出された手をしっかりと握る。

碧斗の目に私は妹として写っていない。

ずっと、そうであってほしい。



「 知ってるか、この神社の神様は女なんだぞ、だから恋人達は妬かれるんだと 」

「 それってまさか… 別れるとか言わないよね?」

「 俺ら付き合ってたっけ?」

「 え、何言って…… もう!」



笑う碧斗にからかわれたと怒る私。

神様は観ている。


だから、後の私たちにヒビが入ってくる……

< 152 / 282 >

この作品をシェア

pagetop