例えば、XXとか。
何、何かがある気がする。
「 あの人って誰の事?」
「 ……ううん、ごめん、何でもない。 あ、そうだ店長さんがデザートご馳走してくれるんだって、まだかな 」
「 伊織ちゃん…… 」
そこへ和臣がデザートを運び来た。
優雅に目配せして席から離れさせた。
「 さ、どうぞ召し上がれ。これは店長の私からのサービスですから 」
菜月と利香は喜び食べるのはミニパフェ。
私は口の中で溶けるアイスでも飲み込むのが辛かった。
なんでこんなに気になるの……
女性客なら他にもたくさんいるのに、頭からあの人の顔が焼きついてる。
碧斗に見せてたあの笑顔が……
ねぇ 碧斗、私 どうしよう。
なんか苦しいよ……
「 優雅、ちょっと来い 」
和臣に裏へ呼ばれ行くと、難しい顔をしながら言う。
「 碧斗の彼女が来てる… ちょっと厄介な事になりそうだ 」
「 え、碧斗の彼女?」
優雅は脳裏にある記憶を思い出した。
あの時の、彼女だと気づいて焦る。