例えば、XXとか。

優雅は店内に見当たらない碧斗を探し裏へ。

従業員の控え室。

戸を開けると、碧斗と亜稀がいる。

二人いる姿にカァッと怒りが込み上げる。




「 優雅… 」

「 碧斗… テメェはーっ!!」



掴みかかる優雅に驚く亜稀は後退。

優雅の怒りがわかる碧斗、それでもまっすぐ優雅を睨む。



「 離せよ、部外者だろうがっ 」

「 部外者は俺じゃねぇ、そこの女だろ 」

「 お前に関係ない、出ろよ 」

「 関係ないだと? その言葉… 伊織ちゃんに言ってみろよ 」



掴んだシャツを離す優雅、碧斗は伊織の名を口に出されさらに睨む。



「 碧斗… 大丈夫? あなた、店長呼ぶわよ! 」

「 所詮、昔は過去… どう綺麗に言っても過去は現在にならない、意味わかるか、元カノさんよ… 」

「 え…… 碧斗? この人何言ってるの?」

「 いいから、お前は帰れ 」



亜稀は碧斗のシャツを掴むが振り払われる。

仕方なく亜稀は控え室を出た。


優雅と二人、碧斗は店内に戻ろうとする。

それを止める優雅。



「 何考えてる、伊織ちゃんはお前が好きだってわかってるだろ、お前もだ!
なのに、なんで二人でいる……
この前みたいに誰も隠さないぞ、伊織ちゃんは元カノを見たからな 」

「 ……だから、お前は関係ない 」




強引に店内に戻ろうと控え室を出ていく碧斗。

唇を噛む優雅……





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