例えば、XXとか。
席では菜月が飲もうと、ノンアルコールではなく飲んでしまおうと言い出していた。
「 井関君も伊織の知り合いとはねぇ あんたほんとにモテ期じゃん 」
「 私も2回目のモテ期こないかなぁ 」
「 ねぇ、私がモテないみたいに言わないでもらえる? 」
モテ期とか、今はもう どうでもいいし……
「 伊織のモテ期はちょっと複雑に見えない?」
「 え?」
「 あー、なんかわかる。だって彼氏が兄貴だし、血は繋がってないけど愛し合うって禁断だしね 」
あ、愛し合うって……
「 確かに、そこからモテ期到来だもんね、モテモテってより複雑な恋になりそうだよね 」
「 ちょっと、好き勝手言って~ 禁断は置いといて、てか忘れてよ。
私は普通に恋愛したいだけだし… 」
「 普通に? アハハハハハ、やだもう伊織ってば~ 普通に恋愛するより燃えまくりの恋愛のがいいじゃん 」
利香、まったくもう、ほんとにっ……
「 伊織さぁ なんで暗いかわかんないけど、好きなんでしょ、彼氏の事。
禁断だとしても好きになったら止められないんだし、突き進んでさ、ボロボロになったら私たちがいるから 」
菜月がそう言ってくれた。
思わず泣きそうになった。
私でからかってると思っていた部分もある、でも私を見ていてくれる二人がいる。
「 ありがとね、菜月、利香 」
そこへ、未沙が席へと来て丁寧に挨拶する未沙。