例えば、XXとか。

優雅の母が漬けた漬け物を食べながら意外とご飯が進み平らげた。

泣いて、疲れて空腹が満たされて……



「 食べれたな、大丈夫、伊織ちゃんは元気だよ 」



優雅は私が一口も食べられないと思っていたらしく、心配かけていた。

それでも碧斗はどうしてるか… 気になる。

気にしても今会うことができない。



「 あ!デートしよって言ったけど、仕事だった?」

「 ううん、大丈夫。週二日休みで今週と来週は他のパートさん達のシフト調整もあって連休なの 」

「 そっか 」



今の私はずるい、帰りたくないと思ってる。

優雅に甘えても何も解決しないのはわかってる。


だから、優雅に悪いと思いながら……



食べ終わって食器を片付けようとすると、インターホンが。

優雅はモニターを見ず、そのまま玄関へ。



「 はい 」

「 優雅、私!」

「 華央っ ちょっと待て!」



優雅は慌てた顔で私を見る。

どうしたかと聞くと、まずい… そう言った。



「 伊織ちゃん、ちょっとだけ出るよ、ゆっくりしてて、シャワーとか好きに使って 」



そう言いながら優雅は部屋を出て行ってしまった。






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