例えば、XXとか。

しばらく優雅の腕に抱きしめられていた。

落ち着いたのか離れてドライヤーを持ってきた。



「 やってみたかっはたんだ、いい?」



私の濡れた髪を乾かしたいと言う優雅。

まるで彼氏が彼女にするみたいに…… そう思うと変に想像し恥ずかしい。

座らされ、ドライヤーの温風が優しく髪を乾かしていく。


目を閉じて……


見たくない光景が見える。

体育座りで膝を抱えた。




「 ……伊織ちゃん、聞こえる?伊っ… 」

「 …あ、はい? 」



あ……



優雅の顔が、近い。とても、近い。



ドライヤーで聞こえにくい私の耳に近づき話す優雅に、私は顔を向けて……

アクシデントが起こりそうな、そんな感じだった。

思わず互いにバッと離れた。



び、びっくりしたぁ!!

あんな近いのは……

あ~ 優雅君イケメンだけに毒だわ。

ふぅ。




「 あ、優雅君… 髪ありがとう 」

「 全然、いいよ 」



良かった……

そうだ、何か言ってたけどなんだったかな?



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