例えば、XXとか。
今度は… その言葉に菜月にグッと近寄る碧斗と滉。
「 伊織はどこだ!」
「 ちょ、ちょっと近っ、何!? 」
「 伊織ちゃんどこ? 」
「 何なのよ~ 井関君といい、二人もなの?も~ 私を求めて来る人はいないわけー!!」
少々腹が立つ菜月だが、イケメン二人に詰め寄られる様を有利に思う。
そして自慢げに二人の間に立ち、腕を組んで歩き出す。
「 おい、伊織は?」
「 伊織ちゃんは!」
「 だーから!落ち着ついてもらえますっ?」
菜月は二人の腕組みをグッと強め、着いてきなさいと言う。
「 まったく… 何なの彩膳は!イケメンのうち3人が伊織、伊織、伊織!
しかもここまで探しに来る?
いないっつのよ!!
伊織は大学辞めてるんだから 」
「 3人?って誰?俺と碧斗に… 」
「 伊織が、辞めた?」
「 そ、井関 優雅君、大学は金銭的理由で辞めてるよ。身内で彼氏なのに何にも知らないなんてね…… 」
二人に言葉なく、菜月はため息。
菜月は伊織が連休で仕事が休みだと言う事を伝えた。
そして伊織を探しに来たのはなぜかと聞く。
「 伊織って、些細な事もでっかく悩む子なの。ただ、素直…… で、おバカさん。
ただでさえ好きな人が“兄”だなんて……
好きでも辛いはず、わかってやらないと壊れるよ 」
あー…… と項垂れる滉。
碧斗は菜月にわかったと言い滉を連れていく。