例えば、XXとか。

優雅の気持ちを近くに感じても、碧斗をもっと感じる。

誰かがら、甘えた私の罰。

優雅を正面から傷つけている。



「 ごめんなさい…… 手は、繋げな… あ!」



優雅は私が言い終わる前に手を繋ぎ取った。



「 代わりでもいいって言ったよね、どうしても無理って思うなら… 目、閉じてみな 」

「 え…… 」



優雅の手が私の目を覆い隠してきた。

明るい空を遮られ、目を閉じて何も見えなくて、碧斗を思ってみる。



“俺を信じろ”



思い出す碧斗の言葉。

信じる先にあった亜稀のキス。

私は何を逃げてるの……


私が傷ついた事を碧斗は知ってる。

でも、碧斗を思う気持ちは変わってない。

好きだから、苦しい……



「 碧斗…… 」

「 それでいいよ、目を開けて… 楽しもう 」



優雅君は優しい。

私の気持ちを優先してくれている。

自分の気持ちを、わざとすり替えてまで……




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