例えば、XXとか。

碧斗に見送られ仕事へ。

バイトとは違う長い時間の勤務にも慣れ、パートさんとも話すようになった。

そんな中で耳にした偶然か、必然か……

幸せな話を聞いた。



「 娘が4月に結婚するの、6月がいいんじゃないかって言ったんだけどね、出会ったのが4月だからって 」



パートさんの嬉しそうな顔。

私は話を聞いたあと、洗剤コーナーの発注をしながらふと思い付いた。



そうだよ、これってすごいかも!

了解してくれたら本物だけに、すごい宣伝になるよ、話してみようかな?


私はパートにある提案をした。

もちろん、パートさんの娘と新郎になる人の了解を得る事と、父と母にも話して了解してもらわなくては。




「 そんな事出来るの? こちらとしては嬉しい限りだけど 」

「 はい、ただ母にも連絡して、娘さんが本番とは別で着ることになりますから… それで良ければ 」

「 わかった、娘に連絡してみるわね 」

「 はい、私も 」



互いに連絡を取り合った結果、父と母はすごく賛成してくれた。

パートさんの娘さんも、彼も快く引き受けてくれた。


そう、私が提案したのは教会で写真を撮るのを実際に結婚を控えた二人にやってもらう事。

本番とはまた別で、リハーサルにもなり、写真撮影だけでも思い出が増える。

私の思う未来はまだ遠い……

今ある幸せな二人にぜひにと、お願いしたのだ。



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