例えば、XXとか。

滉が実の妹に恋していた、その事実は誰も……

だから、知らない私にしてみれば二股と思えるが、そうではない。

時折 寂しそうな顔をする滉。

私とのデートを楽しみながら、何を思っているのか……

碧斗からの電話やラインを無視する滉。



「 さ、手を繋いでメリーゴーランド行きますか~ 」

「 繋いで乗るの? 変だよ~ 」



滉に言われて黒馬と白馬に並んで座り手を繋いだ。

碧斗なら、絶対にやりそうにない。

しかも一緒には乗ってくれないだろうと思いながら回る。



「 滉君はメルヘンな乗り物平気なんだね 」

「 伊織ちゃんと乗るからね 」



碧斗に聞かせてやりたいっ

滉君を見習えって言ってやりたいわ!



遊園地定番、お化け屋敷は互いにパス。

滉は怖いのだけは勘弁だと言って避けていた。

そうして観覧車にまた乗って、最後はゲームセンターとお土産を買うため売店へ。



「 どうだった、遊園地は 」

「 楽しかった! 滉君のおかげ 」

「 だろ、でも伊織ちゃん送ったら速攻で帰るよ、アイツ怖いから 」



あ~ あの写メ……

滉君、ずるい。






< 275 / 282 >

この作品をシェア

pagetop