例えば、XXとか。

滉はマンションに着く前に碧斗にラインしていた。

そのせいか、マンション前で私が降りると颯爽と帰っていった。



「 脱兎のごとく…… 滉君おもしろいなぁ 」

「 俺はおもしろくないけどな 」

「 あっ、碧斗っ… なんでここに!?」



ビックリした、ビックリした!

真後ろにいたなんて…… 心臓が飛び出すよ~



「 おかえり 」

「 た… ただいま…… 」



ひーっ、怖いー……



エレベーター内、なぜか壁にへばりつく私。

密着してそばに立つ碧斗。


もはや、息すらしずらい。

滉が送った写メのせいで怒ってるのはわかる。

私のせいではないと言いたいが、きっと通じない。

部屋の鍵を開けてくれる碧斗に、私が先に入ろうとすると碧斗が先に入る。

そして、私が靴を脱ごうとしていると、碧斗は私の真ん前で仁王立ち。


ピリピリ感が伝わってくる。



あ~ 顔見れないっ




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