浅葱色の魁
「平助様 手、触っても?」


コクリ



「びっくりしました
平助様… 体調が悪いなら
私に言って下さい
人に触られるの… 苦手なんだから…」



ゆっくりと平助の手を両手で握る


「なんか… 思い出して…」


「心にも効く薬があればいいのに…
平助様の悪い思い出、全部消したい…」


「いや…お前の馬鹿力で結構飛んだ」


「くすっ 思い切りやりました!」


「本当に痛いんだけど」


「悪いこと思い出したら、言って下さい!
いつでも、やりますよ!」


「怖ぇ」


「くすくすっ 大丈夫になりました?」


「おかげさまで」




平助が、にこりと笑い


幹部がホッと安心した




「心配したんだぞ!!!」



左之がへにゃへにゃと声を掛ける



「ごめん…」




「とりあえず、休んどけ」



「はい」




陽乃に支えられ、自室に戻る












平助が、寝入ると

陽乃が部屋を出た





「お休みになられました」







「そうか、来い」

















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