浅葱色の魁

｢平助君～｣


｢大丈夫だろ！烝が言うとしたら
土方さんくらいだから｣


｢そこが問題なんですって！！
僕、土方さんに遊ばれる！！！｣


｢気にすんな｣


｢もう！平助様は！
そういうとこ適当ですね！！｣


｢総司！報告は、俺が行くよ！｣


｢是非｣


｢クスクス　総司、陽乃それ持てないだろうから手伝ってやって！じゃあな！｣


平助が指さした先には、野菜の入った籠


｢運べなくて困ってたんです……
こういうところには、気がつくのに
気がついて欲しいことは、ちっとも！！！｣



｢やっぱり、２人はお似合いですね｣



｢/////あ、ありがとうございます｣



｢いいよ　でも、少しでも
僕を意識してくれたらいいなぁ
……なんて、ね！？｣


｢げっ……総司が平助の女を口説いてる｣


｢｢え…｣｣


２人が振り返ると
永倉と原田と斎藤が、立っていた



｢あ、これは……その……｣


｢違います！誤解です！
いや、誤解じゃないけど、違います！！｣




その日のうちに話が広まる




｢でも、陽乃は俺が好きなんだよな！？｣


｢はい…｣




というやり取りで、おさまり






｢平助君のそういうところ
僕も見習いたいよ｣



｢え？　総司は、追いかけてる方が似合う
総司の気持ち知って、照れてた陽乃
可愛かったぞー！｣



｢見たかったぁー！！！｣



｢総司　俺がいない間、陽乃を頼む｣


｢全力で奪いにいきますから！｣


｢やれるものなら！｣


｢もう！なんです？その自信…｣


｢自信とかじゃないよ！
言ってるだけだから！｣


｢適当だったの！？｣


｢クスクスッ　どんなに好きって言ってても
他に自分を想ってくれる人が近くにいたら
そっちになびくもんじゃないかな？｣





〝土方さんが、君菊に惚れたように…〟





｢平助君？｣



｢ん？｣



｢僕も平助君の味方ですよ！
陽乃ほどではありませんけど｣



｢ありがとう｣