浅葱色の魁
療養中以外で、屯所の待機に
なったことがない

いつも真っ先に出陣に手をあげる




「陽乃… 俺が巡察とか、出陣してる時
不安だったりする?」




自分を待ってくれる人で、思い浮かぶのは
陽乃だった




「平助様は、お強いので
役目を果たすのは確信しております
ですが、やはり危険なお仕事です
お怪我をされませんよう、祈っております」




「そっか…」




「どうしたのです?改まって」



「うーん 俺にも待ってくれる人がいる
って、気づいたってとこ
それと、待っている方も大変だってこと」



「よくわかりませんが
心境の変化があったのですね?」



「そう、無駄に怪我なんて出来ない」



「ふふっ あんな大怪我して
懲りてなかったんですね!」



「あ?そういう言い方するか?」



「だって!普通は、萎縮しますよ!
死にかけたんですから!」



「でも、生きてる」



「あの時… 凄く怖かったんですよ
平助様が、もう…目覚めないかもとか
良くないことが頭の中で巡り
本当に…」



「ごめん陽乃
俺、死ぬときは、陽乃がいないとこで死ぬ」



「そんなことを言っているのではありません
どうして、そう…」



「いや、こんな仕事だ
いつ何があっても不思議じゃねえ
俺は、簡単に死ねないってこの前わかったから、大丈夫!
陽乃… まだまだ迷惑かける!」



「ええ 喜んで!
平助様に頼って頂けて嬉しいです!」




「出来れば生きてるうちに
総司との子が見たいなぁ~!」




「まあ!またそれを!
私は、平助様が好きなのに!」



「はいはい」















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