浅葱色の魁
翌日



「私…徳川と縁を切ります!
藤堂平助様に、生涯を捧げます!」


陽乃が平助に頭を下げた


「ぷっ!大袈裟だな!
ごめん…陽乃、昨日はイライラしてて
言い過ぎたよ!
徳川には、逆らえないだろ!」



「私の行く道は、決まってございます!」



「総司の病を治してよ」



「……」



「そしたら、もう一度、信じる」



「わかりました!」



「よろしくな!陽乃先生!」



「はい!!」








昼過ぎには、康正が新選組へやってきて
昨日の詫びを言い



平助誘拐事件は、無かったことになった







〝俺は……
何を期待してたんだろう

会いたかった

捨ててごめん

そう言って貰いたかったのか?

両親に疎まれ、生まれた

この俺が、何の為に生きてる?〟


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