浅葱色の魁
「労咳を患い、もう永くない
友の大切な物だから
返してきて欲しいと頼まれた
出来れば、病を治し
平穏な世になった時、酒を
もう一度
其方と飲みたかったと…」


〝労咳… 晋作も… 永くない…〟


「そんなに悪いのか!?」


「ああ もう、天に召された頃だろう」


「くっ!!」


「其方と飲んだ酒が
1番上手かったと…」


「晋作は、良い奴だった…
俺の自慢の友だ!!!
コレ、ありがとう!!」





その日









「俺、伊東さんについていくよ」











試衛館の幹部のみで集まっているとき

平助が、皆に告げた





「伊東さんは、何か企んでるかもしれない
俺は、元々伊東さんの道場に出入りしてたから、ついて行っても怪しまれないだろ」




「俺も、行こう
平助だけでは、心配だ」







斎藤が名乗りを上げた








「何かあれば、すぐに戻れるようにしとけ」








「「はい」」











伊東が九州へ行き





戻ってから

分離の申し出がされ







御陵衛士を拝命してから





屯所を離れた














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