浅葱色の魁
伊東に直接聞いてみることにした



「暗殺計画を立ち聞きしたんだけど…」


「三木三郎だよ…
俺をもっと上に押し上げたいそうだ
そんな事は望んでいないと言ったら
暗殺の話を切り出してきたんだ」


「伊東さんは、どうしたい?」


「そんなの決まっている!
御陵衛士は、三木三郎に任せ
俺は、平助と九州へ行く!!!」


「よかった……
裏切られたのかと思った……」




バタバタと廊下を走り回る音が聞こえ




「大変です!!!
斎藤が脱走しました!!!」




その報せを聞き

伊東が平助の顔を覗き込む




「信じてくれたんだね?」


「ちょっと疑った はははっ」





そっと平助を抱きしめ、口づけをする





「君を泣かせるような事はしない
大丈夫 幸せにするよ」



「うん 疑ってごめん 信じるよ
一緒に九州に行こう」









伊東の部屋を出て、毛内と合流して
斎藤を探すフリをする






「暗殺計画は、三木三郎が勝手に言ってるらしい…どうにか、説得してくれるって」



「平助……決めたんだな?」



「……おう
時期を見て、有助も新選組に戻れ」



「お前の世話は、誰がすんだ?」



「俺は、伊東さんと消えるから!」



「そうか、上手くいってんだな……
でもよ…自分の心に嘘をつき続けられるか
お前…そんな器用じゃねえだろ」



「うん…でも、大丈夫な気がするんだ!」















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