浅葱色の魁
会合が始まり


雰囲気が和やかになった頃



「今日、集まって貰ったのは…」



土方が本題に入ろうとしたが



「その前に!俺から頼みがある!
藤堂君と毛内君を新選組に戻したい!」




伊東が頭を下げた





近藤らは、困惑し
顔を見合わせる




「弟 三木三郎が、新選組に迷惑を掛け
今後も何をするかわからない
この2人は、新選組にいるべき人材
どうか! 今宵このまま… 連れ帰って
匿って欲しい!」




近藤が、頬をポリポリと掻きながら



「こちらから頭を下げるつもりで
来たのですが……
さすが、伊東さん…
頭を上げて下さい!2人は、新選組で
引き取らせていただきます」



「よかった!ありがとうございます!
平助!…平助?……何も言うなよ!?」




平助の表情で、嫌な予感がした伊東が
〝黙っていろよ!〟 と、目で訴える





「残る」





その一言を聞いて


毛内が笑い出す






「ハッハッハッ!俺も残る!」







伊東が、頭を抱える





「君たちは!俺の行為を無駄にする気か!」



「頼んでねぇーよ」



「なっ! ちゃんと説明したろ!」



「了承した覚えはない!」



「平助!お前も危険なんだ!!」



「まあまあ!伊東さん!
コイツ、思いの外お節介らしいから!
ひとりでなんとかしようとすんなよ
俺らが力になるからさ!」










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