浅葱色の魁
試衛館の道場で、稽古をつける土方を
ぼぉーっと見ていた


〝どうせなら…土方さんが良かった〟



初めてが、あんなカタチで失われたことを
思い出していた



「格好いいよね」


「へ?」



平助の隣に座った沖田が、平助君が
土方さんを見てたからと付け加えた



「僕、土方さんに憧れてるんだ!
もちろん!
尊敬しているのは、近藤さんだよ!!」


「クスッ なんだろうな
あの、強さ…」


「あれは、僕達が経験してない実戦を
経験してみにつけているものだよ
って、近藤さんが言ってました!」


「クスクスッ 似てる」


「えへへっ 憧れるけどチャラチャラしてるとこは、好きじゃないんだよなぁ~」


「チャラチャラしてるか?」


「ええ!奉公先で妊ませたとかいうし!」


「へえ…」



なるほど

あの口づけは、そういう意味のない物か




心の中でガックリとした















は?













なんで…  ガックリ???












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