浅葱色の魁
「姫様ちょっとよろしいですか?」

「はい 何か?」

「頼まれていた物の支度が整いました
それから、役割分担も変更ありません」

「ありがとうございます」

「確認されますか?」

「いえ、あなたに任せているので
安心しております」

「/////身に余るお言葉!
宴のお料理、お酒は、安全です!」

「はい!楽しみです!」



平助の笑顔に、料理の責任者が
顔を赤くし、去って行く



入れ替わりに、若い男が走ってくる


「姫様!昨日、ありがとうございました!」


「いいえ 大した事をしたわけではないのに
わざわざ、ありがとうございます!」


「あ!頼まれていた件ですが
これで良かったですか?」


渡された包みを開く


「わぁ!ぴったりです!
ありがとうございます!」


「/////良かった!では!」




慶喜と土方が、覗く  



「なんだ?この板は?」

「へへっ いーの!気にしなくて!」



その後も代わる代わる報告に来る人に
感謝をしながらにこにこする



「根回ししてたにしても、意味わかんねえ」


土方が呟く


「敵がひとりとは限らない
可能性が少しでもあれば、全部消す
あの宴の練習から、一つ一つ消して
絞り込んだ人物と方法に
かなり高い確信をしてる
でも、証拠がなければ捕まえられない
必ずその場で取り押さえる」



「慶喜様 俺を後ろか、横につかせて下さい
姫様より先に、その男を捕まえます!」


「そうしてくれ!土方!頼んだぞ!」



「……無理だよ
土方さんには、捕まえられないよ」




平助は、手に持つ板をぎゅっと胸に抱く




「宴まで、部屋にいます」







ぺこりと頭を下げ、平助が歩いていく










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