浅葱色の魁
飲みながらも、チラチラと廻りを見ていた

化粧をしている平助の頬が
ほんのり赤くなった頃



踊りが始まり、全員が踊りに集中していた



それは、ほんの一瞬の出来事だった




踊り子2人が、扇子から細長い武器を出し
慶喜へ振り下ろすのと


平助がクナイを出し、ひとりの腕を刺すのがほぼ同じ


もうひとりの女の腹を蹴り

空けておくようにお願いしていた場所へ
上手に飛ばした


近くにいた斎藤が女を捕らえに行く








「邪魔するなっ!!!」


刺された腕と反対の手に持っていた扇子を
口に咥え、もうひとつ武器を出すが


平助に両手を捻られ、2つとも落とす


平助が捕らえた女を土方が拘束したが
斎藤らが抑えようとした女は、素早い動きで、体勢を立て直すと近くにいた人の肩を使いフワリと跳ぶ


同時に扇子から武器を出し向かってくる



慶喜の前に平助が盾になる
鈍い音とともに胸に、武器が刺さる



平助がニヤリ



「捕まえた」




逃げようと応戦してくる女を体術で
投げ、押さえつける




今度は、力の強い永倉と原田が
がっつり押さえて縄をかける




平助が胸に刺さったものを抜く









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