浅葱色の魁
綺麗な着物に身を包み
髪を整え、薄く化粧をされた平助の隣で
陽乃が土方や兄弟に向け、頭を下げた



「あ、あ、あ、兄上…
平兄なの!? かわ、可愛い!!!」



ついさっきまで、受け入れられないと
もごもご言っていた
定昭が、にこにこしながら
平助の前を陣取り、座る



「現金な奴だなぁ…
順応が早いのは、平助そっくりだな」


「へぇ~ 女らしくなったなぁ~
大人しい平助なんて見たことねえ!」


「ぷっ!本当だな!!!
平助~相変わらずちっちぇなぁ~」


「こら!慶賛!
すぐ平助に喧嘩をふっかけるな!」


「安兄、大丈夫!
平兄、人形みたいに大人しいから!」


「「「…調子狂うな」」」



「へへっ 平兄~」




定昭が平助に抱きつく



「定昭!いい歳して、甘えるな!」


「久しぶりに会えたんだもんねぇ~」


「平助が正気なら、確実に張り倒されてるぞ
いつまでも、甘えるな!」


「いやいや、平助だって
いつも錬~錬~って、甘やかしてたろ?」


「平助!!お前が甘やかすから
このようにだらしないんだぞ!!!
コノヤロ-!!!」


慶賛が、平助の頬をびよんと引っ張る



「辞めないか!平助の顔が腫れる!!
折角綺麗にしてるのに!」


「そうだよ!
僕のお嫁さんに乱暴しないでよ!!」


「は!?平助は、俺達兄の誰かに嫁ぐ予定だったの!!お前は、入ってない!」


「僕が1番歳が近い!!」


いつまでも騒がしい兄弟達に
苦笑いしていた高潔が、3人を平助から
引き離す


「はぁ~ そもそも、今それどころではないだろう?
平助に会え、嬉しいのはわかった
土方らが、困っているだろう
兎に角、落ち着いてくれ」





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