浅葱色の魁
四
平助が近藤が襲撃されるであろう場所に
たどり着いた時
すでに近藤は、撃たれた後だった
近藤を守る為に、参戦するつもりだったが
近藤を逃がすことにした
痛みに耐えながらも、仲間を置いて
自分ひとり逃げるわけにはいかないと
手綱を操ろうとしていた近藤の後ろ
その馬に飛び移ると
近藤の手から、手綱を奪い走らせた
「へい… すけ…」
驚き、目を潤ませる
戻って仲間と戦いたい
近藤も、その気持ちを押し殺した
平助は、近藤の妾宅へ向かった
妾に伝令を頼もうとしたが、不在
当てが外れた
「今、伏見の旧奉行所に詰めているんだよ」
近藤が、平助に微笑む
〝先に言えよ…〟
近藤をジトッと見る
ここに来る前に不動堂村によったからだ
「平助… 良かった
動けるようになったのだな」
自分の怪我の事よりも
平助の回復が嬉しい様子に
ふっと、平助も微笑む
ガサガサと家の中を探り
治療に使えそうなものを揃え
近藤の怪我を治療する
治療が終わり
片づけをしていると
手から力が抜け始めていた
布団で、魘される近藤のそばに行くと
額の手拭いを代える
「い… きて… 」
振り絞り、やっと口にした言葉が
近藤に、届いただろうかと
目を細め、笑う
たどり着いた時
すでに近藤は、撃たれた後だった
近藤を守る為に、参戦するつもりだったが
近藤を逃がすことにした
痛みに耐えながらも、仲間を置いて
自分ひとり逃げるわけにはいかないと
手綱を操ろうとしていた近藤の後ろ
その馬に飛び移ると
近藤の手から、手綱を奪い走らせた
「へい… すけ…」
驚き、目を潤ませる
戻って仲間と戦いたい
近藤も、その気持ちを押し殺した
平助は、近藤の妾宅へ向かった
妾に伝令を頼もうとしたが、不在
当てが外れた
「今、伏見の旧奉行所に詰めているんだよ」
近藤が、平助に微笑む
〝先に言えよ…〟
近藤をジトッと見る
ここに来る前に不動堂村によったからだ
「平助… 良かった
動けるようになったのだな」
自分の怪我の事よりも
平助の回復が嬉しい様子に
ふっと、平助も微笑む
ガサガサと家の中を探り
治療に使えそうなものを揃え
近藤の怪我を治療する
治療が終わり
片づけをしていると
手から力が抜け始めていた
布団で、魘される近藤のそばに行くと
額の手拭いを代える
「い… きて… 」
振り絞り、やっと口にした言葉が
近藤に、届いただろうかと
目を細め、笑う