浅葱色の魁
「こんなに飲むなら
もっと作るべきだったな…」



陽乃を手伝った斎藤が呟いた





「平助様!!皆さんに教えてあげて下さい!
元気なら、指をこうして下さい!!」





それは、以前教えて貰った

問題ないことを知らせる手指示





〝伝えたい……

動け!!


皆!!俺は、元気だから!!!
心配ないから!!!〟









ピクッ






少し動いた左手に

皆が喜びの表情をした




〝伝わったのか!?〟






形を作れなかったが、伝わったのだと
安堵した





「平助様!私の声が聞こえますか!?
それとも、口を読んでますか?
握って教えて下さい!」




声で右手、口で左手をとった




ピクッ




右手が動いた




「聞こえてるんだな」



土方が、平助の体を自分に向けた



「俺の声、聞こえてるんだな?」




〝わぁーーーー!!!!!
近い!!何!?近いってぇーーー!!!〟





平助の両手が、ぎゅっと
拳をつくる




「土方さん!!平助様が困ってます!!」



「かまうもんか」


「かまいますよ!!平助様だって女子!!
人前でそのようなっっ!!///////」



〝//////////〟




土方が平助の額に口づけをした






「おいおい//いちゃつくなっ!!」



「無理だ もう慶喜様にだってやらねぇ」




ぎゅうっと抱きしめる







〝土方さん///// 俺がもたないから/////〟










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