浅葱色の魁






『近藤さん?』  『総司?』





見渡す限り、全てが真っ白な世界






『なんだか、とても心地の良い所です』


『うむ、そういえば怪我も痛まない』


『あ!僕も咳がでません!
それに、すごく楽です!あったかいし
なんだかずっとここにいたい気分です!』


『そうだな 体が軽くなったようだ
気持ちがいいな』








『近藤さん!! 総司!!』



『平助君!!』


『おや?平助、元気そうだな?』


『ああ!元気!めちゃくちゃ元気だ!
だから、心配いらないって皆に伝えて!
俺、喋れないし上手く体が使えないんだ
でも、こんなに元気だから!!』


『平助 ここは、一体どこなんだ?』


『わからない でも、あんまりここには
いない方がいい こっちにきて!』



『待って!少し話をしようよ!』


『こっち!早く!近藤さん!総司!きて!
いい?目覚めたら、慶喜に知らせて
大阪城で療養させてもらって!
陽乃を連れて行っていいから!
俺は、もう永くない
藤堂平助として、墓に入りたいんだ
だから、俺のことは気にせず行って!
俺、少しでも土方さんのそばにいたいんだ
へへっ 2人とも…早く元気になれよ!』


『平助君!!』  『平助!!』



『あ、土方さんに人前でひっつくなって
言っといて!!
俺、恥ずかしくて///死んじゃいそう…
ふふっ じゃあな!!
近藤さん!総司!ありがとう!!』

































「おっ!2人揃ってお目覚めかいな!?」


山崎の声がして、近藤と沖田が
バチっと目を合わせる


すっかり熱の下がった体を起こし
動こうとする




「ちょっと!どないしたん!?なんや!?」









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