浅葱色の魁
近藤、沖田が大阪へ発つ朝



土方の腕の中で、平助が目を開ける




〝うわぁーーー!!!
ぜっんぜん伝わってねぇ!!!
人前じゃなくても、近すぎ!!!〟




「はよ」



〝おはよう〟




「お前の指示通り、近藤さんと総司を
大阪城で療養させる」



〝うん 聞こえてたよ〟



久しぶりに見る土方は
ひどく疲れている様子だった




「さみしいもんだ…
ずっと… 一緒にここまで来たのによ
なぁ 平助
お前も俺から離れていくんだろ?
さみしくて、たまらねぇんだ…」




〝土方さん…
大丈夫だよ…近藤さんも総司も
すぐ帰ってくるんだ
俺だって、毒との戦い頑張ってんだ!
どうしたんだよ!?
そんな弱気なの、らしくないよ!〟




「はぁ-、抱いたら怒るんだろうな…」




〝当たり前だぁ//////
朝から、馬鹿言ってんじゃねえ!!!
怒るに決まってんだろ//////〟





そっと、唇が重ねられた





〝わ わ わっ!!!
あー、感触ないんだった…
なんか、さみしいかも…
じゃなくて!!!朝から、襲うな!!!
土方さん!!!おーい!!〟






視線を変えられないが、土方が組み敷いていることは、理解できた


「歳、入るぞ!」


スパーーーン



「おはよう!!っ!!!」


「平助君起きた!?っ!!!」


「っ!!!何してるんですか!!!
平助様の同意なしにその様なことは、お辞め下さい!!!」






〝助かった…けど
恥ずかしすぎる//////
土方さんの馬鹿!〟








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