浅葱色の魁
〝なんで? 土方さんのせい?〟
懸命に目を開ける
「はよ」
〝おはよう… 〟
目の前には、いつもと変わらぬ笑顔の土方
〝言ったよな?俺のせいで…ごめんとか
気のせいか?しっかり聞こえたんだけど〟
世話人が来て、土方は稽古へ
着替えを終え、髪を結われる
〝あれ…なんか… 気持ち悪い…〟
化粧をしようと世話人が正面に座る
「平助様…お顔の色が優れませんね
朝餉をしっかりお召しになり
少し、陽に当たりましょうね!」
言いながら、ちゃっちやと手を動かす
「はい!とってもお綺麗です!」
満足気に笑う世話人が
道具を片付けようとすると
襖が開けられた
「何用です!?ここは、副長の部屋です!
断りもなく入るとは、許されませんよ!」
平隊士、数名が稽古を抜け出して
世話人へ刀を向けていた
「騒ぐな」
世話人と平助は、縄を掛けられた
「へぇー、藤堂さんに似てるな…」
「んーんーんー!!!!!」
平助の顔をジロジロ見る男たちに
辞めるように訴えるが、轡をはめられた
世話人の声は、届かない
担がれた平助が、世話人へ顔を向けた
〝だ い じょ う ぶ〟
大きく口を動かした
それでも、平助の為にジタバタもがき
姿を見送りつつ、涙を流す
懸命に目を開ける
「はよ」
〝おはよう… 〟
目の前には、いつもと変わらぬ笑顔の土方
〝言ったよな?俺のせいで…ごめんとか
気のせいか?しっかり聞こえたんだけど〟
世話人が来て、土方は稽古へ
着替えを終え、髪を結われる
〝あれ…なんか… 気持ち悪い…〟
化粧をしようと世話人が正面に座る
「平助様…お顔の色が優れませんね
朝餉をしっかりお召しになり
少し、陽に当たりましょうね!」
言いながら、ちゃっちやと手を動かす
「はい!とってもお綺麗です!」
満足気に笑う世話人が
道具を片付けようとすると
襖が開けられた
「何用です!?ここは、副長の部屋です!
断りもなく入るとは、許されませんよ!」
平隊士、数名が稽古を抜け出して
世話人へ刀を向けていた
「騒ぐな」
世話人と平助は、縄を掛けられた
「へぇー、藤堂さんに似てるな…」
「んーんーんー!!!!!」
平助の顔をジロジロ見る男たちに
辞めるように訴えるが、轡をはめられた
世話人の声は、届かない
担がれた平助が、世話人へ顔を向けた
〝だ い じょ う ぶ〟
大きく口を動かした
それでも、平助の為にジタバタもがき
姿を見送りつつ、涙を流す