浅葱色の魁
シュタッ
天井から、降りてきた監察方の吉村に
世話人が驚く
「藤堂さんは、山崎さんがついてますから
潜伏先を突き止めたら、知らせがあります」
轡と縄を解かれた世話人が吉村に詰め寄る
「酷い!!!平助様を囮にしたのね!?」
「アイツらを見張っていたら、こういうことになった、藤堂さんが狙われているとは…
ですが、藤堂さんだって新選組の組長です
囮になることなど、恐れる方ではない!」
稽古が終わり、監察方から知らせを聞いた幹部が土方の部屋へ
「朝餉は、平助を助けた後だ」
「当たり前だろ…」
大真面目に言う土方を冷ややかに皆が見る
ため息交じりで原田が言い返した
「…すまん
稽古の後で、腹減ってんだろうにと思って」
「そんなの平助に比べたらマシだろ
アイツは食いたくても、食えねえんだから」
今度は、永倉が返した
「平助を助けるの、手伝ってくれ」
「…言われずとも
皆、そのつもりで集まっている
…大丈夫か?」
斎藤が、疑いの目で見る
「ほら!しっかりしてくれよ!?」
キラキラした瞳で皆が、土方を見る
コクリ
力強く頷いた土方が
「ありがとう」
笑った
それは、試衛館を出るとき
封印していた笑顔だった
平助の前で見せる、素の笑顔に近かった
皆もつられて笑った
天井から、降りてきた監察方の吉村に
世話人が驚く
「藤堂さんは、山崎さんがついてますから
潜伏先を突き止めたら、知らせがあります」
轡と縄を解かれた世話人が吉村に詰め寄る
「酷い!!!平助様を囮にしたのね!?」
「アイツらを見張っていたら、こういうことになった、藤堂さんが狙われているとは…
ですが、藤堂さんだって新選組の組長です
囮になることなど、恐れる方ではない!」
稽古が終わり、監察方から知らせを聞いた幹部が土方の部屋へ
「朝餉は、平助を助けた後だ」
「当たり前だろ…」
大真面目に言う土方を冷ややかに皆が見る
ため息交じりで原田が言い返した
「…すまん
稽古の後で、腹減ってんだろうにと思って」
「そんなの平助に比べたらマシだろ
アイツは食いたくても、食えねえんだから」
今度は、永倉が返した
「平助を助けるの、手伝ってくれ」
「…言われずとも
皆、そのつもりで集まっている
…大丈夫か?」
斎藤が、疑いの目で見る
「ほら!しっかりしてくれよ!?」
キラキラした瞳で皆が、土方を見る
コクリ
力強く頷いた土方が
「ありがとう」
笑った
それは、試衛館を出るとき
封印していた笑顔だった
平助の前で見せる、素の笑顔に近かった
皆もつられて笑った